電波のノイズとは何かと、映画のストリーミングや安定したダウンロードをはじめとする快適な接続を行うためのノイズの計測や対策についてをご紹介します。
ルーターの接続を適切に行ない、スムーズに使えるはずの状況の中で、なぜか特定の部屋に電波が全く届かないなどという状況があります。ルーターを良いものに変えても改善しなかったり、対策が全く効果を発揮しないこともあります。高価で強力なメッシュを実装したはずなのに、なぜか会議室にだけ電波が届かない。電波は良好なはずなのに接続が不十分といった状況に出くわすこともあります。
その場合の問題は、ネットワークの種類や電波の強度ではなく”電波のノイズ率”に問題があるかもしれません。これらはSNRや電波の”いびき”とも呼ばれ、WiFiの邪魔をするものとして扱われています。
SNRの及ぼす影響は深刻で、電波が良好なのにダウンロードが遅くなったり、特定の場所で接続が途切れるなどといった阻害が起こります。接続している電波のSNRを調べ、どのような問題が起きているかを知ることはとても重要です。
SNRとは”電波ノイズ率”のことですが、その電波ノイズ率というものはそもそも何でしょうか。ノイズはWiFiの電波とは、WiFiそのものの電波以外の電波が接続の際にどれだけ不純物として混ざってくるかを意味します。
WiFiの接続に問題がある場合、その理由は主に2つあります。
大きな部屋の問題としての例は、片方の隅に1人がいて、もう片方の隅にもう1人がいる場合、声の小さい人は大声で話さなければいけません。電波の死角はこれに近い現象となります。
電波ノイズ率は同じ部屋の中にもっと多くの人がいて、話をしようとしても他の人の話し声や物音で全く聞こえないような状況に似ています。もし声が似ている人が近くにいたら、誰の声が誰に話しかけているかすらわからないような状況となってしまいます。
SNRは”75%の電波と25%のノイズ”のような計測の仕方ではなく、電波に何%のノイズが上にかぶさっているかの率を図り、100%のいくつかを取り去るという数値ではありません。電波がデシベルで計測されるのもまた、音量のデシベルと混乱を起こしかねない理由となっています。
さらに、WiFiのデシベルはマイナスで計測されるため、0を下回る数値が計測されます。-15dBm(1ミリワットあたりのデシベル)の場合、-50dBmよりもいい数値となります。マイナスが入ることで混乱しがちですが、マイナスである以上数字が大きい方が弱くなります。数値が低い方がいい電波となります。
電波の数値を2つの違う部屋で測る際、ある部屋が-20dBmの電波数でノイズ数値が-60dBmの時、電波ノイズ率は電波の数値の差分となります。その際には、40となります:
もう1つの部屋の電波は-20dBmで、ノイズ数値が-25dBmであった場合、電波ノイズ率は極めて低い数値の5程度となります:
電波とノイズの相関の難しい点にお気づきでしょうか?基本的なルールとしては、電波ノイズ率が低いほど、コミュニケーションが悪くなります。SNR率は高い方がよく、高い方が電波とノイズが離れているという意味になります。
電波ノイズ率、SNRやS/Nと呼ばれるこの利率は、”確率”ではなく、電波とノイズの距離を指します。数値が大きければ大きいほど良い数値となります。
20dB以上のノイズ率が一般的なパケットには良いとされています。ネットサーフィンなどに良い数値とされ、ご覧のチャートにその流れの詳細と関連が記載されています。高画質の動画を見たり、クリアな音声、ビデオチャットをお求めの場合のSNRは25以上が必要とされています。その数値と実際の影響は以下となっています。
周波帯の強度などもこれに加えて考慮されます。周波帯強度が-5dBでノイズが0の場合、ノイズは問題がないと言えますが周波帯がそもそも弱すぎる状況となります。まずは電波の強度を強化してから、電波ノイズ率に移りましょう。
電波ノイズ率を効果的に計測するにあたり、NetSpotは非常に役に立ちます。
方の使用方法は数ステップのみと非常に簡単です。
例としては、電波が-39で、ノイズが-80だった場合、(-39)-(-80)=41がノイズ率となります。また、色で簡単に識別も可能です。緑は良好を意味します。
電波ノイズ率を改善するための方法はいくつかあります。まずは当記事でも紹介しているようなNetSpotなどのWiFiアナライザーを使用し、全てのネットワークのリストを確認します。
WiFiの電波一覧をチェックした後、SNR率の改善を図る方法は以下となります。